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 投稿者:角谷  投稿日:2008年 3月11日(火)15時37分26秒
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  久保田万太郎の『末枯』(うらがれ)のルビの振り方が絶妙である。自棄(やけ)、羞恥(はじ)、蹉跌(つまづき)、同伴(つれ)、散財(ものいり)、寡黙(むくち)、同情(おもいやり)、嬌態(しな)、平生(ふだん)、風評(うわさ)、往日(むかし)、係累(わずらい)、妙な(おつな)などだ。
 つまり、字音語に和語のルビを振ると、漢語だけでも硬すぎるが、和語によって軽妙になる。漢字の持つ視覚効果と大和言葉の下町っぽさがマッチングして、これぞ「読み」の世界の醍醐味だ。

 ついでを加えると、知らない語彙があったのでメモしておいた。「猪牙がかり」(猪牙舟のように威勢のよいこと。勢いにまかせて物事を行うこと)、「折口」(人の死・喪にあうこと)、「下直」(価値のないこと)がそれである。括弧内の意味は辞書で調べたが、同じ項にある文献からの用例は、すべてこの『末枯』が出典であった。
 
 
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